一つの項目を、使う場面から説明する

説明のための例

項目名、入力する人、読む人、その情報で決めることを並べます。入力者には用途が見えず、集計する人には入力時の事情が見えないことがあります。まず一つの項目を選び、双方がその値を使う場面を短く説明し合います。

説明用に、見積書の「提出日」を考えます。下書きを作った日と顧客へ送った日は違います。社内確認に出した日を入力する人が混ざっていれば、集計は同じ意味の日付になりません。どの出来事の日を入れるか、実際の手順と結び付けて決めます。

迷いそうな例を並べてみる

通常の案件だけでなく、取消、差し戻し、途中の変更など、判断が分かれそうな場面を挙げます。同じ例に対し、入力する人がどの値を選ぶかを確かめます。答えが違ったら、誰かの操作ミスとする前に、説明や選択肢が足りているかを見ます。

空欄の意味も決めておきます。未確認、該当なし、まだその段階ではないことを、同じ空欄で表してよいかを考えます。すべて必須にして仮の値を入れさせるより、業務上必要な区別を表現できる方法を管理者と相談します。

件数を数える項目では、一件の単位をそろえます。一人の顧客に複数の案件があるとき、顧客数と案件数を同じ名前で表示しないようにします。集計画面の見出しだけでなく、元のデータが何を一行としているかも確認します。

説明を、入力する場所の近くへ置く

決めた意味は、項目の説明や手順書へ残します。別の長い文書の中にだけ置くより、入力の途中で確かめられる場所へ案内できると使いやすくなります。短い説明で足りない場合は、具体例へたどれるようにします。

意味を変更する場合、過去のデータを新しい定義で読んでよいかを確認します。変更日を境に集計を分けるのか、過去分を確認して直すのかは、利用目的と作業範囲に合わせて決めます。説明文を直しただけで、昔の入力までそろった扱いにはしません。

集計結果を、現場へ返して確かめる

入力した情報がどのように使われたかを、利用者へ見せます。想定と違う数字があれば、対象期間や条件、入力の解釈に戻って確認します。項目を増やすことだけでデータを詳しくするのではなく、今ある一つの値を同じ意味で受け渡せる状態を整えます。